平成30年2月21日(水)・22日(木)

高エネルギー加速器研究機構(KEK) 研究本館小林ホール


近年、従来より知られる量子力学の基礎に新たな視点が提案され、それが物理学から量子情報に至る分野に広く波及して、基礎と応用の両面から注目されつつあります。本研究会では、そのうち弱値・弱測定、エンタングルメント、量子コヒーレンスの物理に関して、各々の専門家を講師に招き、各々の基礎と最新の進展について、分野外の方々にもわかりやすい形で討議する場を提供します。素粒子・原子核から宇宙、物性まで量子力学を共通言語としている物理学が、これまでの分野の垣根を越えて、今後、これらの新しい研究の種をどのように育て、発展させて行くかを考える好機となりますので、若い学生や研究者を含めて、多くの方々のご参加をお待ちしています。

● 講演予定(敬称略:題目は仮題を含む)
筒井 泉(KEK素核研) tutorial講演:エンタングルメント
熊野俊三(KEK素核研) ハドロン物理学におけるカラー・エンタングルメントとコヒーレンス
河内宣之(東工大理) 分子の解離で、もつれ原子ペアが作れるか?
井元信之(阪大基礎工) 長距離遠隔量子メモリ間のエンタングルメント形成に向けて
枝松圭一(東北大電通研) スピン積を用いた完全・決定論的ベル状態測定と一般化測定
南部保貞 (名大理) 宇宙初期のエンタングルメントとBell不等式
岩野 薫(KEK物構研) tutorial講演:量子コヒーレンス
岩井伸一郎(東北大理) 単一サイクル光強電場による有機超伝導体の非線形電荷振動
萱沼洋輔(東工大フロンティア材料研) 動的過程における量子経路干渉
長谷川祐司(北大工・ウィーン工科大) 物質波の干渉実験で現れる量子パラドックス性
加藤政博(NINS分子研) 荷電粒子からの軌道角運動量を運ぶ電磁波の放射
李 宰河(東大生産技術研) tutorial講演:弱値・弱測定
岡本 亮(京大工) 事前・事後選択系における光子の非局所的な制御
鹿野 豊(東大先端研) 量子状態の可視化
神谷好郎(東大理) Wigner擬確率分布関数による超冷中性子の量子束縛状態の記述と時間発展
八田佳孝(京大基研) 伏見関数のハドロン物理への応用
飯沼昌隆(広大先端物質科学) POVMによる光子の偏光の弱値の測定
田窪洋介(KEK素核研) 素粒子実験における弱値測定を用いた物理探索案

● ポスター

本研究会の話題に関連するトピックのポスター発表を募集します。ご希望の方は、以下の参加申込書に必要事項をご記入ください。(ポスター発表要領

● 旅費補助

発表の有無にかかわらず、財源の範囲で参加者への旅費補助が可能ですので、ご希望の方は以下の参加申込書にてお知らせください。

● 参加申込み

本研究会に参加ご希望の方は、 参加申込書 にご記入の上、emailにてKEK理論センター秘書 櫻井 美知代 までお送りください。締切は2月15日(木)です。

世話人: 磯 暁(KEK素核研)、 岩野 薫(KEK物構研)、 熊野俊三(KEK素核研)、 倉本義夫(KEK物構研)、 筒井 泉(KEK素核研)