平成31年3月10日(日)・11日(月)

高エネルギー加速器研究機構(KEK)研究本館小林ホール 


近年、話題となっている量子物理学における弱値や弱測定は、この数年の間に概念的な理解が進み、また物理の対象も光から中性子、原子など、多様な範囲に拡がってきています。さらに弱測定によって実現される新たな精密測定の方法を通して、未知の素粒子や相互作用の発見、重力波検出、原子核やプラズマの状態測定など、将来の応用可能性も盛んに研究され、それらの実現も視野に入りつつあります。本研究会では、現在、精力的に弱値・弱測定を研究されている国内の研究者の多くを一同に集めて、それぞれの分野での現在の研究の状況について、時間的にも余裕のある形で情報交換し、討議を行なうことを企図しています。専門外の方々にも、弱値・弱測定とはいったい何か、それらは今後、どのように応用され展開していくかについて知る絶好の機会となりますので、若い学生や研究者を含めて、多くの方々のご参加をお待ちしています。

● 講演予定(敬称略・50音順:題目は仮題を含む)
上田大輝(総合研究大学院大学) 中性子EDM測定への弱測定の応用
岡本 亮(京都大学) 光子を用いた弱測定の進展
小川和久(北海道大学) 弱いシステム-プローブ相互作用を用いない弱値取得法
鹿野 豊 (慶應義塾大学) 弱値のイメージング科学への応用可能性
田窪洋介(KEK 素粒子原子核研究所) 素粒子実験における弱測定の応用に関する検討
筒井 泉(KEK 素粒子原子核研究所) 弱値を通して物理を考える:「弱問のススメ」(チュートリアル講演)
中村康二(NINS 国立天文台) 重力波検出と弱測定:入出力関係の対応からの考察
長谷川祐司(北海道大学) 3光路中性子干渉計実験における弱い相互作用を用いた光路測定
森雄一朗(東京大学) 現実的な実験における弱測定の優位性・有効性の評価にむけて
横田一広(大阪大学) 特異な弱値の発現と応用
李 宰河(東京大学生産技術研究所) 弱値から見た不確定性関係とその最小不確定状態を通した解釈

● プログラム及び日程詳細

プログラムはこちらになります。なお、予告なしに変更となる場合もあります。

● 参加費

本研究会への参加費は無料です。ただし、お茶菓子代を300円程度徴収する予定です。
加えて、懇親会に参加ご希望の方につきましては、懇親会費(3500円程度)をいただきます。

● 注意

研究会初日は日曜になるためKEK内食堂・売店等が閉店しております。弁当をご希望の方は参加申込書にその旨記載してください。弁当代は600円程度を予定しております。

● 参加申込み

本研究会に参加ご希望の方は、 参加申込書 にご記入の上、emailにてKEK理論センター秘書 飯岡喜恵子 までお送りください。 締切は3月3日(日)です。

問い合わせ先:(事務関連)飯岡喜恵子、(内容について) 筒井 泉