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課題:『J-PARCハドロンホールでのDay1実験及びハイパー核』
 1.講演者 永江 知文(京都大学)    演題 「J-PARCハドロンホールでのDay 1実験」    概要:      J-PARCハドロンホールでは、2009年2月にK1.8BRでの     ビーム調整が開始されたのを始めとして、2009年10月から     2010年2月には、K1.8及びK1.8BRにおいてビーム調整が     行われ、いよいよ、2010年10月からは、物理データの取得     準備が進められています。実際に、どういう実験プログラムが     進行していくかという展望と、その目指す物理について議論します。  2.講演者 梅谷 篤史(理化学研究所)    演題 「中性子過剰ハイパー核の構造とラムダ・シグマ結合相互作用        の殻模型研究」    概要:      ストレンジネス原子核を研究する目的として,(1) 陽子・     中性子からなる核物質中にストレンジネスを含むハドロンを     注入することで,これまで通常の原子核では見ることが     できなかった核物質の性質を明らかにすること,(2) ラムダ粒子     などのハイペロンを埋め込んでできるハイパー核を分光学と核反応の     理論解析を用いて調べることにより,バリオン間相互作用を統一的に     理解することが挙げられる。      我々は,ラムダハイパー核におけるラムダ-シグマ結合相互作用     に注目している。コヒーレントなラムダ-シグマ結合の重要性が     Akaishi et al.のヘリウムハイパー核の研究において指摘され,     この結合による引力は中性子過剰な領域でより強まると期待されている。     また,最近 Saha et al.によって,2重荷電交換反応 (\pi^{-}, K^{+})      による中性子過剰ラムダハイパー核 ^{10}_{\Lambda}Li の生成が初めて     行われており,中性子過剰な環境下でのラムダ-シグマ結合を     検証できる可能性がある。      本講演では,リシウムハイパー核に対するラムダ-シグマ結合を     考慮した殻模型による構造研究の結果について,     中性子過剰ラムダハイパー核^{10}_{\Lambda}Li を中心に議論する。     A. Umeya and T. Harada, Phys. Rev. C 79 (2009) 024315.     T. Harada, A. Umeya, and Y. Hirabayashi,       Phys. Rev. C 79 (2009) 014603.